アリゾナ大学光科学研究所のMasud Mansuripur教授が開発したシミュレーションソフトDIFFRACT(TM)により光学素子中の光の伝播をシミュレート。
まるで実験を行ったかのように光学現象が理解できる。このユニークな試みを東工大名誉教授辻内順平氏が翻訳。
O plus E 誌で好評の「エンジニアリングシリーズ」( OSA 機関誌 Optics Photonics News でのコラムの翻訳連載)を単行本化、英原書 ”Classical Optics and its Applications” より8章多い増補版となっている。
著者による序文より
本書は多くの画像や教育的な議論を使って古典光学における重要な概念や現象に含まれている物理学のエッセンスを理解するために書かれた。このために、本書では私の開発したユニークなコンピュータープログラムを使い、光学現象をシミュレーションしている。なかでもDIFFRACT(TM)はレーザー、レンズ、ミラー、プリズム、位相/振幅マスク、格子、偏光版、波長板、多層膜、複屈折結晶、回折格子、光学活性材料などの個々の素子が組み込まれた光学系中の光の伝播をシミュレートする。
この本は広い範囲のトピックスを含んでいる。多くの物理学、工学、および光学の大学学部コースでは教科書に併用する副読本として、大学教員には大学院レベルのコースでテーマ選択のガイドとして、また大学院生の自習のガイドブックとして使うことができる。また、レーザープリンター、スキャナー、カメラ、画像処理機器、レーザーおよびレーザー応用機器、望遠鏡、光ディスクや光通信機器、分光器などの開発を行っている技術者には有益な参考書となるであろう。
訳者によるあとがきより
本書の特徴は、いろいろな光学現象がちょうど実験をやっているように、画像で説明されていることである。
これは普通の教科書ではなかなか見られないことで、実験をやって理解したような気分になることが面白い。
今まで理屈では分かっていても、なんとなく分かりにくかったことが、この結果を見て氷解することもあるのではないかと期待するものである。
DIFFRACT(TM)について
DIFFRACT は、レンズ、偏光素子、波長板、回折格子、多層膜などで構成された光学系のシミュレーションを行うために開発されたプログラム製品である。このプログラムは、一様分布またはガウス分布の入射ビーム、さらにダイオードレーザービームや、ユーザーが定義した任意の波面をもつ入射ビームも取り扱うことができる。またFresnelおよびFraunhofer領域の波面の伝播、波面と光線の相互変換、ならびに偏光の光線追跡が可能で、光学系の任意の断面における光の強度、位相、振幅、偏光の分布を画像として出力する。
光学系には、種々のレンズ(GRINレンズを含む)、鏡、プリズム、波長板、偏光板、複屈折結晶、光学活性材料、光ディスク表面、回折格子、多層膜、Fabry-Perotエタロン、位相/振幅マスク、光検知器など各種の光学素子を組み込むことができる。DIFFRACTは干渉計、SeidelおよびZernike収差、コヒーレントおよびインコヒーレント結像に対応しているが、その他にもホログラフィー、Talbot効果、内部および外部円錐屈折、各種の顕微鏡映像、エバネッセント波結合、光ディスクの読み取りなど、多様な物理光学的問題に取り組むことができる。
このソフトウエアの日本を含むアジア件における総代理店は(株)コメッツである。そのホームページ http://comets.jp を参照されたい。 |